「臓器移植法改正への考え方」
 【No.529】 2004年3月14日発行
「臓器移植法」の施行から6年半が経過しました。
法制当時を想いおこせば、まず中山太郎さんが提出代表者になって、
「脳死は人の死であるから、家族の承諾で臓器を摘出することができる」
という法案が提出され、「中山案」と呼ばれました。


これに対して、私が提出代表者になった法案は
「脳死は人の死ではない。
しかし、本人の明確な意志があれば移植のために
摘出することは許されている」
というもので「金田案」と呼ばれました。


この両案は衆議院で党議拘束をしない採決が行われ、
残念ながら中山案が可決されて参議院に送られました。
しかし、法案は参議院で修正され
「脳死は一律に人の死とするのではなく、
移植の場合に限って人の死にする」という内容の現行案が成立しました。


この修正は、当時の国民の意思を反映したものであり、
現在も国民の意思に変化はないと思います。

ところが、このたび自民党の脳死等調査会は臓器移植法改正案をまとめ、
今国会にも提出すると伝えられています。

その内容は、

  @脳死は人の死であると想定する。

  A本人の意思表示がなくても、本人の拒否の意思表示がなければ
遺族の承諾のみで臓器を摘出することができる。

  B脳死判定に関しては本人の書面による
意思表示及び遺族の承諾を必要としない。

というものです。
全く「中山案」に戻った内容で、
法制定時の議論を無視したものと言わざるを得ません。


これにたいして現行法は,
@脳死は、移植の場合に限って人の死とする。

A脳死の判定は、本人の書面による意思表示と、家族の承諾を必要とする。

B臓器の摘出は、本人の書面による意思表示と、
遺族が拒まないときに行うことができる。

というものです。

私は、現在でもこの原則は国民の意思を反映していると思います。


一つは、「本人の意志の尊重」という現行法により、
意思の確認ができるのは15才以上とされていることから、
15才未満の子どもの臓器提供をどうするかという問題。

二つは、生体肝移植など生きている身体からの移植を
法律でキチンとすべきではないかという問題。
そして三つめは、臓器以外の皮膚や骨、心臓弁などについて
法律でルールをキチンとすべきではないかという問題です。

 
こうした観点から、臓器移植法の改正にかかわって行きたいと考えています。

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